ペット可賃貸物件の選び方を解説！契約前の注意点は？

賃貸物件で犬や猫と暮らすためには、ペット可のところを選ばなければなりません。
しかし、実際に物件情報を探してみると、ペット可の賃貸物件は数が少なく、どのように選べば良いのか困ってしまう方も多いでしょう。
今回は、ペット可の賃貸物件を探すコツや快適に暮らせる家の選び方、ペット可の賃貸物件を選ぶとき特有の注意点について解説します。

ペット可である賃貸物件の種類・特徴

賃貸物件では、管理規約によって、ペットの飼育が禁止されていることがあります。
ペットが床や壁を傷つけたり、特有のにおいが染みついてしまったり、鳴き声が近所迷惑になったりといったトラブルが懸念されるからです。
ペットとともに暮らせる賃貸物件には「ペット可」「ペット相談可」「共生型」の3種類があります。

ペット可の賃貸物件①：ペット可

物件情報に「ペット可」と記載されている種類の賃貸物件です。
従来はペット不可としていたものの、築年数が古くなってきたり、周囲に新築物件が増えて競争力が落ちたりしたことを機に、条件を緩和した賃貸物件がこちらに該当します。
もともとペットの飼育を前提として建てられたわけではなく、基本的にペット用の設備は存在しません。
ペットを飼っていない住人も多く住んでいる点に、注意しましょう。
また、ペット可＝無制限ではなく、飼育できるペットの頭数や種類を制限されるケースがあるため、賃貸物件の管理会社や大家さんにルールの詳細を確認してみてください。
2匹以上のペットを飼うと決まっているなら、最初から「多頭飼育可」と記載された賃貸物件を探すのがおすすめです。

ペット可の賃貸物件②：ペット相談可

全面的にペット可と銘打つのではなく、個別に相談を受け付けている種類の賃貸物件です。
賃貸物件の管理会社や大家さんが、飼育したいペットの種類や入居者自身の情報を確認したうえで、入居可否を判断します。
ペット可の賃貸物件よりも審査が厳しく、なかでも猫は認められにくい傾向にあります。
猫の飼育時には、爪とぎによる壁の損傷が激しいうえ、部屋の高いところまで登るため、損傷範囲も大きくなることが主な理由です。

ペット可の賃貸物件③：共生型

ペット共生型の賃貸物件は、ペットとともに暮らすことを前提として建てられているものです。
床や壁には傷がつきにくい素材が用いられていたり、防汚・防臭、抗菌処理が施されていたりと、賃貸物件でのペット飼育につきまとう問題の予防に特化しています。
ペット用の小さなくぐり扉や、ペット特有のにおいを除去する脱臭機などの便利な設備が導入されていることもあります。
入居者はほぼ全員がペットを飼っているか、今後飼う予定がある方であるため、ペットに起因するご近所トラブルが起きにくい点もメリットのひとつです。

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ペット可賃貸物件を探すときのコツ・選び方

ペット可の賃貸物件を探すときのコツは、本来の希望条件から一段階妥協することです。
特に、最寄り駅からの所要時間や築年数の条件を緩めて情報を探すと、ペット可の賃貸物件が見つかりやすくなります。
駅から遠いことや、建物が古いことなどがネックになって注目されにくい賃貸物件は、入居者のターゲット層を広げるために、ペット可にすることがあるからです。
まずは条件を緩めて、多数の賃貸物件をピックアップし、比較検討しながら希望に沿うところを選びましょう。
快適に過ごせるペット可賃貸物件の選び方は「ペットが暮らしやすい環境・設備」「傷つきにくい素材の床・壁」「近隣に動物病院がある」の3つです。

選び方①：ペットが暮らしやすい環境・設備

部屋の日当たりや風通しの良さ、ペット用品の置き場などを確認し、ペットが快適に暮らせる場所を選びましょう。
特に、ペット飼育を前提に建てられていない一般の賃貸物件では、入居後に不便が生じないよう慎重に内見する必要があります。
窓からの転落事故を防ぐため、できるだけ低層階の部屋を選べるとなお良いでしょう。
また、猫の飼育を想定しているときには、部屋の広さだけでなく、天井の高さも重要です。
猫は上下の移動を好むため、十分な高さのキャットタワーやキャットウォークを設置できるかどうかに注目してみてください。
室内飼いの猫は、日頃の家のなかでの運動量が長期的な健康に大きく影響します。

選び方②：傷つきにくい素材の床・壁

ペットを飼育していると、どうしても床や壁に傷がついてしまいます。
退去時に損傷が目立つと、原状回復費用が高額になることがあるため、床・壁に傷つきにくい素材が採用されている賃貸物件を選びましょう。
傷つきにくい床材は、WPC加工の床（木材にプラスチック樹脂を注入して硬化したもの）や広葉樹のフローリング、コルクが心材になっている合板材などです。
壁紙も、汚れを防ぐフィルムが貼られているものや、ウレタン樹脂などによるコーティングがされているものは傷がつきにくいです。

選び方③：近隣に動物病院がある

建物だけでなく、賃貸物件の周辺環境にも目を向ける必要があります。
ペットが突然体調を崩したときなどにもスムーズに対処できるよう、通いやすい場所に動物病院があるところを選びましょう。
出張などで家を空ける機会がある方は、ペットホテルの有無・立地にも注目です。

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ペット可の賃貸物件を選ぶときの注意点

ペット可の賃貸物件を選ぶときの注意点は「ペット可＝無制限ではない」「敷金は変動することがある」「契約前の認識共有が必須」の3つです。

注意点①：ペット可＝無制限ではない

「ペット可」と記載されている賃貸物件も、無制限に飼育が許可されるわけではありません。
管理規約を詳しく確認すると「小型犬と猫限定」とされていたり、原則1部屋につき1匹のみで多頭飼いは認められなかったりします。
ペット飼育に関するルールをよく確認し、自分の飼育環境に合わない賃貸物件を契約しないようにしましょう。

注意点②：敷金は変動することがある

敷金とは、賃貸物件の契約時に徴収され、退去した後の原状回復費用に充てられる費用のことです。
ペット可の賃貸物件では、ペット飼育の有無やその種類によって、敷金の額が変動することがあります。
ペットを飼わない方の金額設定を標準として、犬を飼う方はプラス1か月分、猫を飼う方はプラス2か月分といったように上乗せされるのです。
敷金は、契約時の初期費用総額に大きく影響するため、予想外の出費にあわてることがないよう入念に確認しましょう。

注意点③：契約前の認識共有が必須

ここまで解説したとおり、賃貸物件でペットを飼うときは、通常の物件契約に比べて注意点が多いです。
入居後や退去時のトラブルを防ぐため、契約の前には契約書や重要事項説明書を熟読し、管理会社や大家さんと認識を共有しましょう。
ペットの種類や頭数の制限はあるのか、退去時に敷金とは別に修繕費用などを請求されるのはどんなケースかなど、あらためて問い合わせて明確にしておくことが重要です。
別途確認したことや新たな取り決め・注意点は口約束で済ませるのではなく、別紙に書いてもらい、書面として保管する必要があります。

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まとめ

ペット可の賃貸物件は「ペット可」「ペット相談可」「共生型」の3種類です。
飼い主とペットがともに快適に暮らせる賃貸物件の選び方は「ペットが暮らしやすい環境・設備」「傷つきにくい素材の床・壁」「近隣に動物病院がある」などが挙げられます。
管理規約をよく確認し、物件管理者と認識を共有しておくことが、契約にあたっての主な注意点です。